メインコンテンツへスキップ

AIチャットボット導入の進め方と費用|シナリオ型と生成AI型の選び方

2026.06.20

「問い合わせ対応に追われている」「同じ質問に何度も答えている」——こうした負荷を下げるのがAIチャットボットです。結論から言えば、チャットボットは「シナリオ型(決めた質問に答える)」と「生成AI型(自然な会話で答える)」の2つに大別され、どちらが合うかは「質問の幅と求める柔軟さ」で決まります。本記事では、両者の違い、効果、導入の進め方、費用の目安までを、開発を担う立場からそのまま使える形で整理します。

AIチャットボットとは?#

AIチャットボットとは、利用者の質問に、チャット形式で自動的に回答する仕組みです。問い合わせの一次対応や、社内ヘルプデスクの問い合わせなどに使われます。大きく分けると、あらかじめ決めた質問と回答のパターンに沿って答える「シナリオ型」と、生成AIを使って自然な文章で答える「生成AI型」があります。生成AIの活用が広がるなか(総務省「令和7年版情報通信白書」では、生成AIの活用方針を定める日本企業は2024年度で49.7%)、生成AI型に社内データを参照させるRAGを組み合わせ、社内情報に基づいて答えるチャットボットも広がっています。

シナリオ型と生成AI型の違いは?#

どちらを選ぶかは、質問の幅で決まります。下図のイメージです。

シナリオ型と生成AI型の違い(シナリオ型=決めた質問に回答・FAQが明確な業務向け/生成AI型=自然な会話で回答・幅広い質問に対応)
シナリオ型と生成AI型の違い(シナリオ型=決めた質問に回答・FAQが明確な業務向け/生成AI型=自然な会話で回答・幅広い質問に対応)
  • シナリオ型:あらかじめ用意した質問・選択肢に沿って回答する。質問が限られ、FAQが明確な業務に向く。回答を管理しやすい。
  • 生成AI型:自然な文章で、幅広い質問に柔軟に答える。質問のパターンが多い・言い回しが多様な業務に向く。

「よくある質問が明確で、数が限られている」ならシナリオ型、「質問の幅が広く、社内文書を根拠に答えさせたい」なら生成AI型(+RAG)、というのが目安です。社内文書を根拠に答える仕組みは社内ナレッジ検索(RAG)とはで解説しています。

シナリオ型・生成AI型 比較表(そのまま使える)#

選定の際に、次の軸で自社の業務に照らして比べてください。

横スクロールできます
比較軸シナリオ型生成AI型(+RAG)
回答の仕方決めた質問・選択肢に沿う自然な文章で柔軟に答える
向く業務FAQが明確で数が限られる質問の幅が広い・言い回しが多様
回答の管理しやすい(想定内に収まる)設計が必要(RAGで根拠を限定)
費用の目安月額数万円程度から初期数十万円〜+月額運用費
主な注意点想定外の質問に弱い誤回答対策(RAG・検証)が要る

どんな効果がある?#

チャットボットの主な効果は、問い合わせ対応の負荷軽減です。よくある質問をボットが一次対応することで、人は複雑な問い合わせに集中できます。また、24時間対応できる、回答のばらつきを減らせる、問い合わせの内容をデータとして改善に使える、といった利点もあります。社外向けのカスタマーサポートだけでなく、社内のヘルプデスク(人事・経理・情シスへの問い合わせ)の負荷軽減にも有効です。

導入の進め方は?#

チャットボットの導入は、対象と目的を決めてから進めます。下図がおおまかな流れです。

チャットボット導入の進め方(対象と目的を決める→想定質問・データ準備→構築・システム連携→公開→改善)
チャットボット導入の進め方(対象と目的を決める→想定質問・データ準備→構築・システム連携→公開→改善)
  1. 1対象と目的を決める:どの問い合わせを、どこまでボットに任せるかを決める。
  2. 2想定質問・データ準備:よくある質問と回答、または参照させる社内文書を用意する。
  3. 3構築・システム連携:チャットボットを構築し、必要に応じて社内システムやサイト・LINE等と連携する。
  4. 4公開:限定公開やテストを経て、本番公開する。
  5. 5改善:答えられなかった質問を見て、回答やデータを改善し続ける。

チャットボットは「作って終わり」ではなく、公開後の改善で精度が上がります。答えられなかった質問のログを見て、回答を足していく運用が大切です。

費用はどれくらい?(目安と変動要因)#

費用は、型や連携の範囲で大きく変わります。下図の要因で変動します。

チャットボットの費用を左右する要因(型=シナリオ型か生成AI型か/連携=社内システム連携/データ量=FAQ・文書の整備/運用=改善・保守)
チャットボットの費用を左右する要因(型=シナリオ型か生成AI型か/連携=社内システム連携/データ量=FAQ・文書の整備/運用=改善・保守)

一般的な目安として、シナリオ型のツール利用は月額数万円程度から、生成AI型・RAG連携や社内システム連携を伴う構築は初期数十万〜数百万円+月額の運用費、というケースが多くなります。いずれも、型(シナリオ型か生成AI型か)、連携の有無、データ量、運用の範囲で変わります。見積もりを比べるときは、「どの型で・どこまで連携し・どう運用するか」の前提をそろえて比べます。

導入の注意点は?#

  • 有人対応への切り替え:ボットで答えられないときに、人につなぐ導線を用意する。
  • 生成AI型の回答精度:社内文書を根拠にさせる(RAG)など、誤った回答を抑える設計が必要。
  • 「作って終わり」にしない:公開後の改善を前提に、運用体制を決めておく。
  • セキュリティ:個人情報や社内情報の取り扱いを設計する。

弊社(株式会社TryWith)の支援について#

弊社では、AIソリューション開発・システム受託開発として、AIチャットボットの導入を支援しています。型の選定(シナリオ型か生成AI型か)、対象業務の整理、社内文書を根拠にするRAG連携、社内システム・LINE等との連携、公開後の改善まで、開発を担う立場から一緒に進めます。スポットCTO的な関与で、「どの型が合うか」「どこまで連携するか」といった判断にも対応します。受託開発の実装力と、業務・基幹システム連携の知見で、現実的なチャットボット導入を支えます。

「問い合わせ対応の負荷を下げたい」「どの型が自社に合うか相談したい」といった段階からのご相談に対応します。

よくある質問(FAQ)#

Q. シナリオ型と生成AI型はどう選びますか?

A. よくある質問が明確で数が限られているならシナリオ型、質問の幅が広く社内文書を根拠に答えさせたいなら生成AI型(+RAG)が目安です。質問の幅と求める柔軟さで選びます。本記事の比較表もお使いください。

Q. どんな効果がありますか?

A. 問い合わせ対応の負荷軽減が主な効果です。24時間対応、回答のばらつき軽減、問い合わせ内容の改善活用などの利点もあります。社外のサポートにも社内ヘルプデスクにも使えます。

Q. 費用はどれくらいかかりますか?

A. 一般的な目安として、シナリオ型のツール利用は月額数万円程度から、生成AI型・RAG連携やシステム連携を伴う構築は初期数十万〜数百万円+月額運用費からです。型・連携・データ量・運用で変わります。

Q. 社内文書を根拠に答えさせられますか?

A. はい。生成AI型にRAG(検索拡張生成)を組み合わせると、社内文書を根拠に出典付きで答えさせられます。詳しくは社内ナレッジ検索(RAG)の記事で解説しています。

Q. 導入したらそれで完了ですか?

A. いいえ。公開後に「答えられなかった質問」を見て回答を改善し続けることで精度が上がります。運用体制を決めておくことが大切です。

まとめ#

AIチャットボットは、シナリオ型と生成AI型に大別され、「よくある質問が明確」ならシナリオ型、「幅広い質問に社内文書で答えたい」なら生成AI型(+RAG)が向きます。導入は、対象と目的を決め、データを準備し、構築・連携し、公開後に改善する順で進めます。費用は型・連携・運用で変わるため、本記事の比較表で前提をそろえて比較しましょう。チャットボットは生成AI活用の代表的な用途の一つです。全体像は生成AIの業務活用ガイド、社内文書を根拠に答える仕組みは社内ナレッジ検索(RAG)とはで解説しています。

(出典:総務省「令和7年版情報通信白書」2025年7月公表)

AIチャットボットの導入でお困りの場合は、現状の課題整理からご相談いただけます。まずはお気軽にお問い合わせ・ご相談ください。

タグ

#AIチャットボット#チャットボット導入#生成AI#問い合わせ対応#費用#業務効率化